マークレビンソン用電源製作と
PLS-150〜 シリーズのオーバーホール

マークレビンソン初期のLNP−2


マークレビンソン初期のJC−2


マークレビンソン初期のオーバーホールできない電源


マークレビンソン初期の電源、何台か修理依頼があり
中をあけてみたらスイッチング電源した。


 マークレビンソンの欠点をあげれば、初期の電源がやはり最初にあがります。
1970年頃はプロのレコーディング機器の世界では当り前のように
ディスクリートオペアンプで、作られてる物が多かった時代です。
これはオペアンプ(モジュール)が壊れても、交換する事で直せる為、
スタジオのメンテナンスが大変らくになるし時間の節約にもなりました。
それに影響されてモジュールアンプを作ったのは、良い着眼点でしたが、
電源に手を抜いたのは今でも不思議です。
その当時スイッチング電源は発売されたばかりで、高価でしたし
フレッシュなイメージはありましたが、音は今の物とは比較にならないくらい
音も悪いのも事実でした。
 JC-2等に使われた電源部はエポキシで固められたブラックボックスで
分解する事ができない。
ケーブルも直付けで、ヒューズもない、電源が壊れるだけなら、
まだしも、アンプ部のモジュールが壊れる可能性がある。
しかも1972〜4年頃の製造なので、30年以上前の製品であり、
電機製品で動いてるてる事が、不思議な位のもので、当然音にも影響し劣化している。
オーバーホールできればよいが、あきらめたままだと火事原因にもなる。
 PLS-150〜 シリーズの電源が手に入れば良いが、単体売りも無く、
当然ながら、PLS-150〜 シリーズでもオーバーホールしないとだめです。

今回製作依頼がありML用電源を作りました。
大変正確な±15Vを作りだしてます。

マークレビンソン初期のLNP−2、JC−2用の強化電源
この電源と同等品は8万円で製作します。


電源の内部です。
 最近では大変良いスイッチング電源もありますが、
PLS-150〜 シリーズの電源には使われてませんので、今回は採用してません。
又、マークレビンソンでは、トロイダルトランス採用してますが、
今回は突っ込みの少ないカットコアトランスを採用しました。


この電源ではSTUDER製プロ用機器に使われてる、安定化電源補修用基板に手を加えてます。
電源基板、STUDER 1.080.888-11です。


マークレビンソン初期のキャノン4Pアウト


オプションで、LEMOコネクターに変換すれば後期LNP−2やML−1等にも使えます。



今ご使用のPLS-150〜 シリーズのオーバーホールもおこないます。

ケミコンの交換、調整や海外仕様の電源の100V仕様への変更等です。
動作品で、4万円からおこないます。


この20年で、同じ値でもケミコンは性能が良くなり、 ずいぶん小さくなってる。
ブルーの大きなSPRAGUE製のコンデンサーはその当時、大変良い物でしたが、
最近作られてる物は同サイズがない為。
ラバーシートをケミコンに巻いて太さを調整して固定します。
秋葉原でたまにこのSPRAGUE ATOMのコンデンサーを見かけますが、
マークレビンソンに使われるてるタイプはデッドストックで、怖くて手が出せません。
ケミカルコンデンサーは、充電式電池と同じように基本的に消耗品です。

上の画像は交換の為、外したコンデンサーです。

下の画像は載せ替えた電源です。




下記のPSL150は、 ケミカルコンデンサーやボルテージ変更前の電源
アメリカ仕様の117V前後で正常動作するタイプで、
内部の電源トランスの1次側は、120Vに設定されてる物です。
100Vでも動きますが、あまりよくありません。


ケミカルコンデンサーやボルテージ変更後の電源
100Vで正常に動作するように変更しました。
通常ケミカルコンデンサーは、5年位で寿命がきます。
ロングライフの物でも10年位が限界です。



2010年に入って作った新型電源です。
少し大きくなりましたが、格段の安定度が増しました。







上記のモデルの基板を2階建てにしてコンパクトにした最新モデルです。







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